月々いくら返せる?返済額から逆算する「安全な住宅ローンの考え方」〜不動産が高騰する今、後悔しないための方法②〜
どうもこんにちは、TaxOnTheHillです。
税理士×FP1級の知識を活かして皆さんに税金や資産運用など、身近なお金に関する情報をお届けします。
今回もマイホームの購入に関わる記事です。
「気になる物件があるけど、本当に買えるのか不安…」
そんな悩みを持つ方は多いはずです。マイホームの購入は一生の支払いに関わる重大な決断です。
住宅ローンを組むにしても、足元は住宅ローン金利が上昇傾向。欲しい家の価格、頭金の準備、ライフスタイル、月々の生活費など検討することは尽きません。
そこで、私が住宅を購入(都内の中古マンションです)した時に重点を置いた、月々の支払い可能額から逆算する方法で検討してみたいと思います。
今回は「5,000万円の物件購入」を例に、返済可能額と頭金のパターン別にシミュレーションを行い、安心できる住宅購入の考え方を紹介します。
目次
月々いくら返せる? 返済額から逆算する安全な住宅ローン
まずいくつかシミュレーションを。
【例1】月10万円返済希望の場合
- 金利1.5%、35年ローン
- 月10万円の返済で借入できる金額:約3,200万円
- 必要な頭金+諸費用:約2,400万円
✅ 頭金1,800万円以上+諸費用の現金(600万円ほど)が必要
✅ 年収目安:500〜600万円以上(余裕を持たせるなら700万円以上)
むむ、頭金を2000万円以上準備するのはなかなか厳しい気がします。
【例2】月15万円返済可能な場合
- 金利1.5%、35年ローン
- 借入可能額:約4,800万円
- 頭金+諸費用:約800万円
✅ 頭金200万円程度+諸費用分の現金(600万円ほど)が必要
✅ 年収目安:700〜900万円以上
これが一番現実的な気がします。
【例3】月18万円返済可能な場合(DINKsなど高年収層)
- 金利1.5%、35年ローン
- 借入可能額:約5,800万円
- 頭金ゼロでも諸費用分があればOK
✅ 頭金0円でもフルローンに近い構成
✅ 年収目安:1,000万円以上(返済比率30%以内)
ライフスタイルによってはこのパターンもありですね。
ペアローンも選択肢に
上記のシミュレーションを見てもなかなか厳しいと感じてしまいますが、夫婦共働きならどうでしょう。
夫婦共働きならペアローンが検討できます。ペアローンは、夫婦(またはカップル)がそれぞれ住宅ローンを組み、共同で1つの物件を購入する仕組みです。簡単に言えば、「ローンを2人で1本ずつ契約する」方法です。
単純に、2人で同額のローンを組めば月々の支払いも1人分としては半分ほどになります。夫婦共働きが増えている現在、ペアローンなら購入できる物件もグッと幅が広がる気がしませんか?
そしてこのペアローンの最大のメリットが、夫婦それぞれが住宅ローン控除を適用できることです。これは大きい。
一方、最大のデメリット(と私は考えるのですが)は、所有権が共有となることです。これは考えようですが、売却の際や夫婦仲にもしものこと(!)が起きた時にかなり面倒なことになります。
5,000万円の物件を買うときの費用構成(厄介な諸費用)
5,000万円の物件の購入に必要なお金は5,000万円ではない、ということを頭に叩き込んでください。
物件価格が5,000万円の場合、下記の費用(諸費用)が追加で発生します。
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 物件価格 | 5,000万円 |
| 諸費用(6〜8%) | 約300~400万円 |
| 合計必要資金 | 約5,300〜5,400万円(中古住宅なら約5,600万円) |
中古住宅を購入するときはこの費用の他に、住宅のクリーニングや簡単なリフォーム費用を見積もる費用があります。5,000万円の住宅であればおおよそ諸費用+リフォーム等費用で600万円ほどが必要になってきます。
諸費用の内訳は以下のようなもの。
| 費用項目 | 内容例 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 不動産会社への支払い |
| 登記費用 | 所有権移転・抵当権設定などの登記に関する費用 |
| 火災保険料 | ローン契約時に一括払いすることが多い |
| 印紙税 | 売買契約書やローン契約書に必要な印紙 |
| 引っ越し代・家具 | 生活に必要だがローン対象外 |
| 住宅ローン保証料 | 一部のローン商品では必要 |
諸費用、舐めてはいけない額です。
諸費用にローンは使えない!?
住宅購入の諸費用は、基本的には頭金として用意しておいた方が良いですが、どうしても用意できない場合など近年では、以下のような商品も登場しています。
諸費用込み住宅ローン:本体価格+諸費用をまとめて借りられるタイプ(例:フラット35対応商品など)
諸費用ローン:諸費用だけを借りられる別枠のローン
ただし、です。
金利がやや高めだったり、審査が厳しくなったりすることもあるため、基本的には私はお勧めしません。諸費用も用意できない人が、住宅ローンの審査に通るような気がしないですし…。
【例3】は高収入な人のイメージです。
頑張って諸費用だけは貯めておきましょう。
まとめ:住宅ローン、自分の「返せる額」から逆算をするのがおすすめ
5,000万円という価格帯は、都内周辺エリアでは珍しくありません。
しかし、ローン地獄にならないためには「借りられる金額」ではなく、「返せる金額」から計画を立てることが大切です。
シミュレーション→頭金計画→物件選びの順に進めることで、無理のないマイホーム購入が可能になります。
マイホームの購入は、自分のライフスタイルを見直す良い機会にもなります。月々の返済が多少きつくても住みたい町に住むのか、少し不便なところに住んでも日々の生活を充実させるのか。よほどの高収入でもない限り両方を満たすのはなかなか難しいのも事実。私も当時、理想の物件とお財布事情とのせめぎ合いでした。。
一生に一度かせいぜい二度くらいの大きな買い物、後悔をすることがないように綿密なシミュレーションが重要な鍵になってきます!
ということで、このブログが皆様のお役に立てたなら幸いです!


