税理士試験合格までに9年かかった私の受験記録〜消費税法、法人税法の合格にそれぞれ3年かかった話

どうもこんにちは、TaxOnTheHillです。

前回、前々回のブログでも書きましたが、私、税理士試験官報合格まで9年かかっています。

これ、消費税法と法人税法の合格にそれぞれ3年かかっている大きな原因です

どちらも3年目(3回目の試験)でようやく合格できました。

税理士試験界隈では、同じ科目で3年目にもなると「ベテ」と呼ばれることがあります。なかなか合格できないくせにやたらと税法を語りたがる「ベテラン」という意味で、若干恥ずかしい存在でもあります。

私も、税法を語りさえしなかったものの立派なベテでした。

しかしなぜ3年もかかってしまったのか。

今回は、私の勉強方法、特に理論の勉強方法からその原因を探ってみたいと思います。

結論から言うと、

税法の理論は丸暗記だけでは太刀打ちできない

ということです。

そして、私の勉強方法を振り返ってみると、試験勉強の王道とも言える内容理解をおろそかにした丸暗記を、私は見事にやっていたのです。

ということで、丸暗記おじさんの失敗談をどうぞ笑

アイキャッチ画像、8%税率ですね・・・笑

消費税法の理論

私の初めての税法チャレンジは消費税法でした。

初めての税法理論ということで相当気合が入ってましたね。とにかく、毎回あるミニテストの理論は一言一句完璧に覚えていきました。月1の確認テストも出題範囲は完璧に覚えていきました。

元々暗記が得意だったので文字面を歌うように覚えていました。

計算もしっかりこなし、ミニテストも確認テストも常に上位をキープしていました。

なんとなく調子が悪くなってきたのはゴールデンウィーク明けからでした。

どの資格専門校も、8月の試験に向け、ゴールデンウィークあたりから本番を想定した実力模試や公開模試などが増えてきます。

直前期の模試は、理論の出題範囲なし、事例の当へてはめ問題が出題されるようになり、うまく解答できなくなりました。

各資格専門校が開催する全国公開模試などは思ったような結果が出ず、完全に自信を無くしていました。

原因は、私の暗記はいわゆる丸暗記で、趣旨理解や内容理解が身についていなかったのです。当然応用力がないため、事例問題に対応できませんでした。

理論の出題範囲が与えられたミニテストや模試では遺憾無く力を発揮しましたが、少し角度の違う問題や事例への当てはめ問題が出されると何を書いていいか分からない。本試験の直前になって自分の弱点が露呈してきたのです。

うろ覚えですが消費税法初挑戦の本試験、「仕入れ税額控除の趣旨を述べよ」というような問題が出題され、全く何を書いていいのか分からず、手が止まりました。30条仕入税額控除の理論ならもちろんバッチリですよ。でも、「趣旨」なんて理論テキストになかったから何を書いていいか分からない・・・。

解答としては「消費税は物やサービスの価格に順次転嫁される。よって前段階控除方式を採ることにより税の累積を防でいる」という内容のことが書ければ十分だったそうです。消費税額計算の仕組みの本質的なところですよね。これを理解せずに、仕入税額控除の理論を空で言えても役に立たないでしょう。

今話題のインボイス制度もまさにこの消費税の仕組みの本質的なところに関する規定ですよね。2023年10月の制度導入が間近に迫ってきています。

初めての本試験、この問題で理論で面食らってしまって、時間をかけすぎ、その後は変に勘繰るようになってしまい、失敗しました。

理論の試験対策では(もちろん実務でも)、規定の趣旨や条文の本質的な理解など、さらに一歩踏み込んで覚える(学習する)ということをしないと、単なる言葉の羅列を頭に入れているだけで役に立たないものになってしまいます。

内容理解>丸暗記

少し遠回りな気がしますが、条文の趣旨、内容を理解した上でそこに理論暗記を被せていく。このやり方の方が、使える知識になっていくと思います。

とはいえ、私の消費税の試験記録の中でも、「消費税の非課税項目をあげよ」みたいなベタ書き問題も出た記憶があります。丸暗記はやはり必要なことは断っておきます。

法人税法の理論

法人税法の理論も、趣旨や本質を理解することが重要になります。

ちょっと小難しい話になります。

私が勉強していて法人税法の理論を覚える上で意識すべきは以下の2点だと感じました。

・課税の公平性
・収益と費用の認識

まず課税の公平性についてですが、法人税の計算は会計の利益を前提としつつも、恣意的な会計処理に一定の歯止めをかけるため、法人税法独自の課税所得の計算規定があるということです。

単純費用なのか、寄附金なのか交際費なのか、類似費用の判定も公平に課税するための考え方でしょう。

次に収益と費用の認識、これは収益と費用をいくらで、いつ認識するか、という問題です。これも元を辿れば、恣意的な計上を防ぐことにより、詰まるところ課税の公平性を担保するための考え方といえます。

いきなり真面目な話になってしまいました。

いやしかしですよ、この考え方が法人税法の根底を貫いていると思うわけです。そして、今でも実務においてその判断に悩むことがあるわけです。しかるにこれが法人税法の最も本質的なところだと思うわけです。

どうやら私も税法を語ってしまうベテだったようです・・・。

消費税法で内容理解が大切だと身に染みて分かっていたものの、法人税法はこれがなかなか抽象的で、規定と趣旨・本質とをうまく結びつけて勉強できなかったのが実情です。

そして何より、法人税法のボリュームの多さ。本試験に全ての理論を完璧に持っていこうとすると理論に相当の時間を要します。

圧倒的なボリュームで規定と趣旨・本質をうまく結びつけられなかった。法人税の本試験、1回目も、2回目も実質課税や組合等損失とか外国子会社合算税制とか、出もしない(?)理論に時間を費やし、重要な論点の深掘りをおろそかにしていた。これが法人税法を2度も失敗した原因だと思っています。

少し抽象的な言い方ですが、法人税法の本質的なところを意識しながら暗記していけば、本試験では良い結果に結びつくのではないかと思います。22条の問題も、交際費や寄附金など類似費用の問題も、迷ったらこの本質を拠り所にして解答すれば正解に近づく事ができる、そういう印象があります。

手続き規定は覚えるのみですね。

国税徴収法の理論(おまけ)

相続税法に挫折していた私は国税徴収法を選択しています。

国税徴収法の理論はほぼ全て手続き規定です。

規定の文言と内容とがそのままリンクしているので、丸暗記が得意(?)な私にはビシッとはまりました。

ということで運よく1回で合格できました。

まとめ

冒頭で

税法の理論は丸暗記だけでは太刀打ちできない

と書きました。

これ、丸暗記「だけでは」と書いたのは、丸暗記もある程度は必要という認識があるからです(大切なことなので2回言いましたw)。

丸暗記を全否定しているわけではなく、内容や趣旨理解と両輪となって初めて試験でも実務でも使えるものになると考えています。

私の場合は、両輪の片方が外れてしまっているような勉強をしていたため失敗した、ということですね。

ということで、この記事が少しでも皆様のお役に立てたら幸いです!

法人税法チャレンジ1年目の勉強記録がStudyplusに残っていました。




1102時間、TACでの講義込みの時間だったと思います。
充分でしょうか、足りなかったんでしょうか。


不合格だったので足りなかったのだと思います。